• 田井の目

不動産とIOT

2018.3.13
世間では空き家が問題になりつつありますが、今年は引っ越難民が懸念されるほど春は多くの人が新しい生活のために新居を探す時期であります。

そこで人気がある物件として、駅に近いとか、コンビニに近いとかなどの立地条件による利便性以外に、近年はその建物がIOT物件かも選択対象になるようです。

IOT物件とは、ご存知のようにインターネットでありとあらゆるものが繋がっている不動産物件でありまして、代表的なものとして次のような設備を備えているものを示すようです。

・スマートロック・・スマホやICカードで施錠や開錠でき、遠隔操作も可能
・家具や家電の遠隔操作機能・・・「グーグルホーム」などにより照明や冷暖房を遠隔操作できる

さらに専用アプリを通して管理会社からのお知らせを受け取ったり、室内の気温や不在時における不審者等の侵入を検知してメール等でお知らせしてくれる機能を持つものもあるようです。

またこのようにインターネットに接続するためにはWifi環境がなくてはなりませんが、それについてもホテルのように、入居者に対し無料Wifiサービスを提供し、付加価値を高めて選ばれる物件になろうとする動きもみられるようです。

近年は家具・家電付きのサービスアパートメントの供給も増えてきていますが、初めから備わっている家具・家電もIOTでつながるほど進化すれば、冷蔵庫で牛乳が足りなくなれば自動的にネットスーパーに注文してくれたり、カロリー計算や健康管理もしてくれたり、クローゼットから気温やローテーションやデーター測定できる”気分”に応じて、服を選んで出してくれる機能もできそうであります。

また地震等の災害時には緊急速報を受信し、自動的に火を消したり、閉じ込められないようにドアや窓を開放してくれたり、さらに地震の震度から判断して家にとどまるべきか、倒壊の可能性があるのですぐに逃げるべきかも教えてくれるようになってほしいものです。

そこまで行くともう自動車と同じように、不動産もデバイスの一つという扱いになりそれを供給するメーカーは不動産業よりも、家電メーカーや電子機器メーカーのほうが適切になるのかもしれません。

やや遠いと思われえている不動産とITについても、実は急速にその流れに導かれているのかもしれません。

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