鑑定評価とREIT
2009/05/01
鑑定評価とREIT
日経新聞の経済教室に久恒新先生がReitの再生にむけて提言をされていました。
記事によるとj-reitの固有の問題として①運用会社が投資家よりも親会社の利益保護のため高値で取引している実態があること②外国人投資家による投機的な取引によりreitが高リスク化してしまったこと③鑑定評価が投資価値よりも取引価格の妥当性を証明するために使われ不信感が増したことの3点を挙げられています。
そして特に鑑定評価への不信感を払しょくしreit市場のインフラ整備のためには鑑定評価書の全面開示を提案されています。
現場の不動産鑑定士としては、そのような情報公開に加え、より評価の公正性や中立性を保つには、依頼者であるreit各社と鑑定士に間に別の第三者機関を設けて、発注者と受注者が直接やりとりできなくするという方法もあると思います。
現在の状況では依頼者が不動産鑑定士を選択のうえ、発注する形式なので、どうしても”使いやすい”鑑定士を選択してしまい、鑑定士も依頼者のニーズを間違った方法で答えてしまっているのかもしれませんね。。。
なんにしろ我々がつくる不動産鑑定評価書の信頼性の回復がreitの市場の再生のカギになるという、ありがたいお叱りのお言葉をいただきました。真摯に受け止めたいと思います。
【関連資料】
→ 2009.4.29 日本経済新聞より (PDF:794KB)
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