フェイスブックの素晴らしい欠点
2011/11/20
フェイスブックの素晴らしい欠点
ミクシ-に変わって今や代表的SNSとなったフェイスブックですが私も一応登録はしています。
フェイスブックに登録すれば、”お友達”の誕生日がいつで今日どこに行き、何を食べてどんなことをしたか詳細にわかるので栄養学の知識のある人なら”年齢の割にカロリーとりすぎだな~”とかが分かってお友達の寿命まで予測できそうでなんだか怖いです。
またお友達が好きな作家の本を買ったとか好きなブランドの服を買った事に対し”いいね”をクリックして賛同するのも、”本人がいいと思っているからいいんじゃないかな~”と思う私のような偏屈なタイプの人間には少々扱いにくいツールであります。
そんなフェイスブックに、ある日数十年ぶりの知人からメールを頂きました。
「ホームページを見ました。元気そうですね。」
「ありがとう。今はどうしていますか?」
「結婚して、だんなさんの転勤で海外で暮らしてます。」
ネット上ではありますが、久しぶりの”会話”になかなか隔てた時間を埋める言葉が見つかりません。ですが、ふとあることを思い出して聞いてみました。
「あいかわらず、ホラー映画ときゅうりは嫌いですか?」
かつて2人で出かけた時に選択ミスでホラー映画を選んでしまったのですが、彼女は大の苦手だったようです。
その後にサンドイッチのおいしいお店にエスコートし、気を取り直してもらおうとしたのですが、オーダーしたサンドイッチには彼女の嫌いなきゅうりがはいっていました。。
そんな私にとっては忘れられない青春の重大な失敗を、ノーヒントで聞いてみました。すると。。。
「お母さんになって強くなりホラーは平気になりました。 でも実はきゅうりは今も苦手です。たいくんも?」
そうです。私も昔からきゅうりが苦手で、彼女が食べられないサンドイッチを男らしく食べてあげることができなかったことを覚えていてくれたようでありました。。。
ファイブックは自分の今日一日の行動を文字や写真や動画でアップし好きな音楽、映画、アクティビティなんかを登録してどんどん趣味が合う友達を増やすことができる素晴らしいツールです。
ですが、リアルの世界では、嫌いな食べ物を食べざるをえないとか嫌いな場所に行かなくてはいけないとか、嫌いな人に会わなければならないなど、いいことばかりでなく、いやなことやつらいことに多く直面します。
それをお互いに励ましあったり、補いあったり、分けあったりすることでいつのまにか友達になっていくのかもしれません。
クリックの一つで友達になれるっていうのが、なんか違うな-と前々から思っていましたが、何が違うのかわからず、漠然とフェイスブックに違和感があったのですが、久しぶりの知人との会話でその理由がはっきりし、なぜかすっきりした気分になれたのでした。
彼女は主婦になった今も現役で仕事をして活躍し、フェイスブック上のリストにはたくさんのお友達が並んでいます。
しかし、そのなかで”きらいなもの”を知っている人は実は意外と少ないかも。。
そんな風に考えるとフェイスブックに”きらいなもの”がアップできなくてよかったな-と思ったのでありました。。。
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