今年のセレンディピティはいかがでした?
2011/12/31
今年のセレンディピティはいかがでした?
今年もあっという間に年末になってしまい、恒例行事である地価公示の業務にひーひーいいながら年を越そうとしています。
今年は日本は震災に見舞われ、直接的な被害がほとんどない私のような人間でも、人生観とか職業観を考え直す必要性に迫られた一年でした。
私の会社としては、ぱっとはしていないですが、大きな損失もなくそして個人においてもなによりも健康でいれたことは、ありがたいと感じると同時に大げさにいえば個人や職業の存在意義が問われていたような気がします。
といって大したことができるわけでもないので、自分が所属する鑑定協会や参加している経済団体のなかでできることをやり、知り合った方のお問い合わせやご質問に対し、出来る限りのお手伝いをさせて頂きました。
お手伝いなんて書いてますが、たまたま回答したことがたまたま別の人に情報が伝わり、新たな問い合わせや依頼につながるなど、自分ではコントロールできない偶然に支えられてきました。
思い起こせば、震災があっても難を逃れたこと、そして海外で2回も講演をできたりセミナーや交流会で多くの方にお目にかかることができたのもまったくもって偶然といっていいものであります。
そんな偶然に左右されるなんて、経営者としては不適格なのかもしれませんが周りの皆様の支えもあり、偶然に起こる事象が私の経験を高めてくれた1年であったような気がします。
そしてこれまた偶然ですが、今年新聞かなにかでセレンディピティ( serendipity)という言葉に出会いました。
それは何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力や偶然をとらえて幸運に変える力を指す言葉だそうです。
今年亡くなったスティーブジョブズはたまたま潜り込んだカリグラフィーの講義に熱中しフォントを美しく見せる機能をパソコンに取り込んだことでビジネスユースから一気に用途が拡大し、事業を成功させるきっかけを作りました。かれは、偶然に出会う能力とそれを活かす能力に長けており、このセレンディピティが高い人間だったのかも知れません。
私はまだまだ活かす能力が欠けてますが、偶然に出会う力は今年巡り合った方々を思い出してみるとかなり恵まれている自負があります。
そんな方々やさらなる新しい出会いがあるように、そしてその偶然に感謝して大切に活かせるように、来年もがんばりたいと思います。
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