”すぐなくなる課”であってほしい。。
2013/04/01
”すぐなくなる課”であってほしい。。
先週業務により千葉県の松戸市に行く機会がありました。以前、千葉県に住んでいたので何度かは訪れた街ではありますが社会人なってからはなかなか行く機会がなく、10年何年ぶりでありました。
しかしいい意味で街の雰囲気は変わっておらずなんともいえないローカル感が非常に心地いいです。
こころなしか有名なラーメン店に長蛇を作って並ぶ人々もイライラすることなく気長に並んでいるように思えました。
そんなのどか街ですが、調査に行った松戸市役所に私のような名古屋の人間にとってはハッとするような部署がありました。
私はいろいろな所に現地調査に行った時には、評価する物件がある市役所などへ行き、不動産鑑定とは直接関係あろうとなかろうと、庁舎内をぐるぐる歩いていろいろな課を見て回るようにしています。
なぜなら外国人労働者が多いところでは専用のカウンターがあったり、人権問題の根が深いところでは対策のための課が独立してつくられているなど、市役者や町役場が設置している部署やその人員の多寡がその街の人のありようや、地域に抱える問題を反映しているのではないかと思うからです。
そして松戸市では環境担当部内に放射能対策課がつくられていました。
もちろん名古屋市でも原発事故で発生した放射能についてモニタリングをしているのですが、騒音や大気汚染の一つという捉え方で市政を運営し独立した課ではありません。しかし松戸市はそのような環境保全のセクションとは別に放射能対策専門の部署が作られていたのでした。それはすなわち兼任できないほど重要で業務量が多いということを示していると思います。
事情を聞きに行くと、松戸市内でいくつかホットスポットが見つかってしまっていること、そして自分の土地の放射線量に測定や除染費用に対する市の費用補助について説明して頂きました。
国レベルでいろいろな対策が進められ頭では理解していますが市役所と言う身近な行政機関で、それも”被災地”とは捉えられていない千葉県の松戸市でも今なお忙しく対策に追われている職員さんを目の当たりにし過去で起こったのではなく、今なお被害が続いている事故であることをあらためて認識したのでした。
松戸市役所は、すばやく市民のニーズに対応するために設立した”すぐやる課”が有名です。そんなに簡単にはいきませんが、放射能問題が早く終息し放射能対策課が”すぐなくなる課”になってくれることを願わざるをえません。
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