責任不動産投資(RPI: Responsible Property Investing)とは何か?
2013/07/24
責任不動産投資(RPI: Responsible Property Investing)とは何か?
今年も我々愛知県不動産鑑定士協会では「なごや環境大学」に講座を開きます。私もまたまた講師をさせて頂きますのでネタ探しにいろいろ勉強していたら「責任不動産投資」なる聞きなれない言葉がでてきました。
どうやらこのPRIとは環境(Environmental)、社会(Social)及び企業統治(Governance)にわたる諸々の課題(ESG問題)を、資産運用に組み込む考え方で、2006年、コフィ・アナン国連前事務総長によって提唱されたもののようです。
不動産のライフサイクル全般においてサステナビリティを追求しようとするもので、「通常の金融上の目標に加えて、環境・社会・企業統治へ配慮するアプローチであり最低限の法律上の要請を超えて、不動産環境的・社会的なパフォーマンスを改善するもの」らしいですが、うーんなんだか難しいですね。。
もうちょっと簡単にいうと環境や安全に配慮した建物を建てようとしても入居者がその価値を認めてくれないとか、ディベロッパーが高いコストを要求するとか、他に責任をなすりつけている事態を打破し、不動産に関わるものみんなが賢く選択していきましょうということらしいです。
仮に大きな地震があったときに最新鋭の耐震設備を備えたビルに逃げ込んで命が助かった場合、それに対する”お礼”ってする方法がないですよね-。もちろんテナントさん以外入っちゃだめという構造なら別ですが、有事には周辺住民の安全を守ることができる場合には耐震設備を備えることに対し、税金で補助するということに関しても合理的な理由が見出せそうです。
このように不動産に対する投資を個別のパフォーマンスを上げるだけでなく環境や社会のパフォーマンスを上げることを念頭に投資判断するということなのでしょうかね-。
非常に失礼ながら訳が分かりにくいですが提唱されている考え方はとてもすばらしいと思います。詳細は「環境不動産ポータルサイト」にのってます。よろしければご参照ください。
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